恩人に尋ねました

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ロビーに入ると立派な木の手作りの作品が置かれています。

以前の(8月20日)ブログでもご紹介しました歓迎看板・花台・「いらっしゃいませ」が彫り込まれた立木のオブジェ・大皿を載せるための台など。どれも自然の樹木の一部を加工した見ごたえのある作品ばかりです。

木工作品

これらの作品は岐阜県の関ヶ原町にお住まいの方に制作して頂きました。(仮にAさんとしておきます。)当館の従業員も製作の一端(丸太磨きや運搬)をお手伝いしました。お話を伺うと「私は素人なので二つと同じ作品はできません」謙遜されていました。

これらの作品を製作に至ったきっかけは、新館完成の当初の平成16年にさかのぼります。このAさんが来られて驚かれたそうです。小規模な温泉のわりには立派なロビーがあるのに殺風景であったことに。新館オープンしたてで手が回らないこともあったのでしょうが、花瓶も花台でないものの上に載せられていたようです。趣味で木工をやっているので私が作ってくるとおっしゃったそうです。

いろいろお話をお伺いした中で最も興味を引いた話を紹介します。それは、「いらっしゃいませ」が彫り込まれている立木についてです。Aさんがいつものように山を散策しておられたら奇妙な枝ぶりの杉の木に驚かれました。写真をご覧ください。上のいくつかの細い枝に比べ下の五本の枝が異様に太いのです。理由は雪のせいでてっぺんが傷ついたそうです。てっぺんに届く栄養が下の枝に向かったようです。Aさんは早速地主様に交渉してその木を譲り受け山の中から大変な苦労をされて運び出されたようです。それともう一つこの立木立てかけてある燻し竹は柿をもぐための竹だそうです。実りの秋の収穫を思わせる一対のものだそうです。

ロビー①立木1

Aさん、いろいろありがとうございました。